物づくり

NHK「プロジェクトX」は好きな番組だが、「液晶 執念の対決」 は特によかった。

メーカーで仕事をしていると、日々「物づくり」の大変さが身に染みる。
開発することもそうだし、生産ラインの業務は重要だ。現場作業の人あっての製造業なのだ。
何かを開発し、試作と検討を繰り返し、量産して、更に売れるものにするには、莫大なお金と時間と人がかかるが、結局は人次第なのだろう。
そして、液晶ディスプレイをチームトップの裁量だけで量産に持ち込んでしまったことは、通常考えられない程のことだが、シャープの物づくり第一の体質がそれを可能にしたのだろう。
本田宗一郎は、F1エンジンの開発チームの労いの宴席で、携わった社員より末席に座ったと言う。トヨタが偉大な同族会社と言われたのは、豊田家の人々は優秀な技術者だからだ。
物をつくる会社は、物をつくる(造る、創る)ことに拘らなければだめだ。
大きな組織の中で、これほど情熱を傾けやりたいことがやれるというのは、とても幸せなことだ。
物づくりっていいなぁ。「液晶が好きです」なんて、涙が出るくらいかっこいい。

こういうのを見ると、物をつくる会社でその一端を担っている自分の仕事も悪くはないな、と思うのだった。
(普段は文句言ってるけどさ。聞いてるか?会社。たまにはちゃんとこんなことを考えてるのだぞ。)