「コンフィダント・絆」

作・演出:三谷幸喜
出演:中井貴一寺脇康文相島一之生瀬勝久堀内敬子

シアターBRAVA!にてマチネを観てきました。

ゴッホゴーギャン、スーラ、シュフネッケルの芸術家4人と、
彼らの共同アトリエのモデル、ルイーズ。
彼女を巡り、やがて心の奥にある負の部分が現れ、
均衡を保っていた4人の関係性が変化する、と言うお話。

この先ネタバレ含みます。

最後の歌でやられました。
あああそうだったのかー!と。
ここまで4人の中で個性の薄い非凡シュフネッケルが、
最後にこの歌でキーマンとなり、光となり主役へと反転しました。
タイトル「コンフィダント・絆」とは彼のこと。
三谷さんの手腕に感服。やられたー。

「<b>par</b> シュフネッケル」

この歌詞が全てを表しています。
シュフネッケルによるゴッホゴーギャン、スーラ。
劇中に何度も、
ゴッホゴーギャン、スーラ、シュフネッケル♪」と歌ってたけど、
最後だけは”par”を強調し、
ゴッホゴーギャン、スーラ、<b>par</b> シュフネッケル♪」と歌うルイーズ。
物語は若き日を振り返るルイーズにより語られているのです。

ルイーズ役の堀内さんは、見るたびに印象が違う。不思議。
パリへ出てきた土臭さの抜けない娘の雰囲気が合っている。
四季の女優さんだから歌唱力も表現力もあって。とてもよかった。
生瀬さんのゴッホは、エキセントリックだけども可愛く憎めない。
眼がゴッホの眼でした。
シュフネッケルの相島さんはこんな役がうまいねえ。
悲しい顔で笑う。
ちょっと新見錦を思い出しました。

前半は、面白おかしく笑ってしまうところも多くて。
どこだか忘れたけど、面白過ぎで涙出るくらい笑ったくだりがあった。
舞台観ててあんなに笑ったの久々。
それだけに、どんどんえぐられ削がれて、
負の感情が剥き出しになってくる後半はすごい緊張感。

観終わって、軽く後悔しました。
東京で先に吾郎の舞台観て、それから観ればよかったかなと。
これがとてつもなくよかったので、他の舞台を見るのが勿体ない。
そしてちょい不安。
吾郎の舞台もきっと素晴らしいと思うけど。
なんて書いてると吾郎に会えなくなるといかん。
魔法の万年筆」どしても観たいのー。

地元公演なら、もう1回観に行きたいくらい。
んー5月末までか。観たいな。