施釉

今秋、陶芸教室の初の作品展がある。うちのクラスは全員が出展することになっているらしい。先生がそう決めたから。
来週末が、作品展に出せる最終の焼成だ。そして、今日と来週で施釉する。
私は、来週は休むから、今日やっておいた。

なぜ行けないかって、それは北海道に行くからーー!北の旅人なのよ。
もう誰にも止められない私は、コンサート行っちまうのだ。オーラスだし。うふ、Kさんと2人旅。

てなわけで、とにかく今日しっかり仕上げておかねばならない。慎重に、慎重にっと。
作品は3つ。
1つは、久々のロクロに助けを求め、ほとんど先生が作った中鉢。いい出来だ。
1つは、ご飯茶碗。今、使ってるのも自作だが、そろそろ高台が汚くなってきたので、新しいのが欲しいと思っていたのだ。
先生が作ったのは出せないし、茶碗1つじゃ地味なので、必然的に残る1つが最有力候補作品だ。
丸っこい鉢に丸い足をつけた器。径18cm程のかわいいやつ。
荒赤土なので、素朴な白マットを選んだ。

慎重に、慎重にと思っていたら、慎重すぎて浸かり過ぎたかも。
「せんせー!これ掛け過ぎかな?」「乾かしてみ」
ちっとも乾かない。変な持ち方をしたので、板にも置けない。手がだる〜。
どう見てもどべっとしている。でも、失敗ではなさそう。でも気に入らない。
気に入らない気に入らないヤダヤダやだーーこんなのイヤだーぁ!
嫌いなのを焼く気はせず、先生に見せる前に洗い流した。今度またやり直そう。
「なんや、洗ったんかぁ」笑っている。「ええわ。来週やれたらやっといたるわ。」
先生、ありがとう。来週来られないと何度も言っておいてよかった。
先生は、失敗作や気に入らないものを無理矢理残すよりも、思いきって壊せと言う。私もそう思うのでよく潰す。作って褒められたことはないが、潰して褒められたことはあるぞ。

しかし、あれをを出すのはインチキではないのだろうか。釉薬掛けは私の苦手な工程なのになあ。食卓に登場中の鉢でも出そうか。

教室の方たちとお昼を食べた。
Sさんの陶芸仲間が、母娘二人展を開くらしい。
「娘さんを先生の嫁にと思ってるの」
Sさん、それはいらぬ世話って言うんじゃ?でも口には出来ない。
「それで二人展で会わせようと思ったのに、行けないって断られちゃった。」
そらそうでしょな。いきなり婿候補なんて言われちゃあね(笑)