ナマもの

4月の、マシュー・ボーン演出振付「くるみ割り人形」が先行で取れた。
名古屋飛ばしに泣かされることが多いけれど、なんと6公演もある。すごい。
バレエ「くるみ割り人形」は見たことがないので、芸術センターのライブラリで予習しよう。

4月は芸術文化センター通いだな。
「ウィーン・グランド・コンサート」「ウィーン・プレミアム・コンサート」と、2週続けてある。
グランドコンサートの方は、中嶋彰子(S)とジョン・健・ヌッツォ(T) が、プレミアは仲道郁代のピアノが、共にウィーン国立歌劇場ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と競演する。
これはトヨタの主催で、愛知万博のプレ・イヤー・コンサートだからか、低料金なのが嬉しい。C席はなんと1000円。2回行って2000円。
映画よりも安いなんて、夢のよう。
「なま」は、お金に替え難い、時間の共有でもあるしなあ。

市川猿之助の宙吊りを観たのは、今年の6月。
年も年なので観られる時に宙吊りを観ておきたいと思い、中日劇場に足を運んだ。
病気のため来年の南座は降板だと言う。
観たいと思う時に観たい公演が観られるのは、有り難いことだ。
お金と時間と心の余裕があったとしても、上演がなければ観られない。これもひとつの出会いであるな。

こんなことが身に染みたのは、なんと言ってもアレだ、ウラスマ。
楽しかったなあ広島。
翌週は同じように地元ナゴヤの公演のはずだったのに、当たり前のことが、突然当たり前ではなくなることもある、と言うことが分った。
迷って行った広島が、最後の5人ウラスマになってしまったもんなあ。
あれからだ、「迷ったら行く」をしっかり実行しているのは。

なまものに限らず、この情勢の中、昨日まで安全に旅が出来た場所が危険地域になることもある。
私がトルコへ行けたのは、運がよかったのかもしれない。地震や内乱などで、安全な時間の方がずっと短いのだ。
美術品などの移動も、難しくなって来ている。
展覧会を、逃したら一生お目に掛かれないかもしれない。

何はともあれ、多くの人にまた猿之助さんの宙吊りを観て頂けますよう。