AMP 「THE CAR MAN」 ( びわ湖ホール)

「AMP(アドベンチャーズ・イン・モーション・ピクチャーズ)」は、マシュー・ボーン主催のコンテンポラリーダンスのようなバレエのカンパニーだ。
初めて観たのは、昨年。映画『リトルダンサー』のラストで「白鳥の湖」を踊るアダム・クーパーに射貫かれた。ご好意で「白鳥の湖」のDVDを観ることができ、すぐに自分でも購入。
AMPの「白鳥の湖」は男版(オカマではない)で、ダンスが力強く美しいだけでなく、新解釈は独創的で斬新で面白い。

そのAMPの日本初来日公演が「THE CAR MAN」
すんごくよかった。大津まで行ってよかった。堪能した。
時間とお金が惜しくないほど、ダンスは生ならではの迫力に溢れてセクシーで、圧倒された。

「ザ・カー・マン」というのは、「カルメン」の男版。それだけでも、興味が湧くというもんだ。
修理工場に現れた流れ者ルカと工場主の妻ラナが、関係がばれ夫を殺すところは『郵便配達は2度ベルを鳴らす』と同じだ。
でもこれは、ルカがアンジェロという男もたぶらかす。しかも、罪はアンジェロに擦り付ける。
そして、投獄されたアンジェロは、ゲイの看守にいたぶられるのだ。傷ついたアンジェロは脱獄し、工場にいる流れ者ルカに殴りかかりキスをする。最後は、ルカは撃たれ死ぬ。
このすごいストーリーをダンスで表現する。
男同士のキスシーンやシャワーシーンや絡み合いは18禁的。流血シーンやパン生地叩きつけるのは芝居のようだ。
傷ついたアンジェロの踊りは、フェロモン大放出。友達役に日本人顔の女性がいると思ったら日本人だった。
とにかくダンスが素晴らしいし、音楽のカルメンがいい。コンビネーションダンスや群舞も多く、もうずっと目が離せないステージだった。
楽しかったーー!
じっくり見るためにDVDを買わなきゃ。
ブロードウェイミュージカル風にならないのは、ダンスのベースがバレエだからかも知れない。

会場の「びわ湖ホール」はホワイエからの眺めが素晴らしい。今日は天気がよいから、湖畔がキラキラして光がいっぱい差して、とても気持ちいい。
今度ここで椿姫をやるんだわ。
このキラキラの景色と光を見たら、ここで公演出来た事をきっとつよぽんは嬉しく思うだろう。晴れたらいいね。