市川猿之助歌舞伎「南総里見八犬伝」三幕 2

(1から続く)

セリフには、SARSや不況、なんでだろ?やゲッツ!まで、時の話題を取り入れてある。
この客のどれほどが「ゲッツ!」を知ってるのか?でも、笑っている。
他にも、私は分からなかったが、なにか面白いことを言っているようで、1階では度々笑いが起こる。
近くに「おもだかやー!」と屋号を掛ける人(なんて言うの?)がいた。あれは2階から叫んでいたのね。
衣装も美術も美しく、艶やかで華やか。生の演奏に型のキマった立ち回りや舞い。
歌舞伎って、なんてカッコイイのだ。

パンフを見ると、メインの役者たち、市川右近笑三郎、笑也、亀治朗、猿弥、春猿、みんな若い。30才くらい。
日本の伝統芸能を、今その年代の人たちが担っていたのに驚いた。
そして、梨園の者だけが役者になれると思っていたが、「国立劇場歌舞伎俳優研修所」と言うところで学んだ門閥外の出身者も多いことを知った。
笑三郎は、岐阜の電器屋の息子だとある。
前に、TVで研修所の様子を見た事があるが、バク宙のようなこともしていた。その稽古が、今回のような舞台で活かされる訳だな。
観客は、若い男の子も結構いた。
4時間以上の舞台って、1日の1/6を歌舞伎鑑賞していたことになる。それより、役者は2公演/日なので、8時間も舞台にいる。すごいなそれ。

今度のスマのアルバムやツアータイトルは、「MIJ/Made in Japan」らしい。
こう言うカッコよくて華やかで楽しいライブを頼むよ。