開眼供養

仏壇に霊(しょう)を入れることを、「開眼供養」と言うそうな。
そのままではただの入れ物なので、魂を入れなければならない。

お盆の前にどうしても仏壇を買いたいと母貞子が言い、うちにも仏壇が来た。
一応仏間が作ってあったので、設える場所はある。
が、写真を仏壇の真上には掛けてはいけないとは知らず、どこにも飾るところがないので、たんすの上に仮置き。住宅会社も設計の時に気付けよなー。
仏壇は宗派によって、いろいろ細かなところに違いがあるらしく、うちは好みに反して浄土真宗に多い金ぴかなのが来た。
母貞子は自分の姉に下見の付き添いを頼んだら、他の伯母たちが私も私もと、大勢付いて行きたがり、姉妹総出で見に出かけた。
定価があってないようなもの。大須の仏壇街を数軒回って購入した。
届いたのは大安。納車みたいなもんだな。

仏壇をじっくり見た事はなかったが、仏具がミニチュアのようで、可愛い。
家に小さなお寺があるみたい。ここに貞吉がいるんだなーと嬉しくなった。

開眼の名で分かるように、これはめでたいことなので、和ろうそくも赤のお祝い用を用いる。
他に、海のもの、山のもの、くだものを奇数用意しお供えする。
スルメや昆布、にんじん、大根、茄子、りんご、みかんなど。
お寺さんに来てもらって、読経を唱えてもらうのが開眼供養。
今まで親戚に呼ばれたこともなかったので、家族で行うつもりだったが、母の姉妹たちもやってきて、賑やかな供養になった。
その後、仕出しなどを取るのが正式だが、その晩はうなぎを食べに。
急に暑くなったからバテバテで、こんな時は、やはりうなぎでしょう。

祭事や慶弔ごとは、知らないことがいっぱいだな。
じいさんばあさんと一緒に住んでいたりすると、また違うのか。