池田屋余談(2)

5月のスタパ見学2日目について、あの時載せそびれたのでここで少し。

まず、長州勢の潜む部屋の戸を開けるシーン。
夏の設えの格子なので、暗い中から透けて見えるのが忍び寄る局長。
ぎろりと見渡すと白目が光って、怖いー。
眼力で瞬殺された我ら。きゃー、ステキ。
スタッフも代役をしていたが、一般人と役者は別の生き物、なにもかもが違う。

午後から見たのは、階段を周平と上がり、振り向いて周平に何かを言う場面。
そろりと上がるのと、駆け上がるのと2種撮っていた。
放送はそろりの方。
降りる時の局長は物凄く慎重に階段を降りていたが、あの武具は10キロもあるのだから(最近知った)、大変なことだろう。

そして、立ち回り。
2階の踊り場での、亀たちとのキック&ターンって感じの殺陣。
殺陣も御用改めもまさか見学できるとは思わず、口を開けて見ていたであろう。
「御用改めである。手向すれば容赦なく斬り捨てる」の名台詞は、後ろからと正面からと撮影。
後ろから見た時、土佐犬のように大声で吼えているのが背中で分かったので、
ここであの一喝が出るのねと思った。
ゴメンナサイと謝るNGもあって、素敵なシーンであった。
帰り間際に見たのは、平助、沖田、永倉の2階渡り廊下で立ち回り。
勘太郎がやはり上手い。藤原竜也の足首が細い。

意外なのは、立ち回りの段取りをスタッフと殺陣師だけで行い、その時には役者はいないこと。
役者が登場し、スタッフからそれを聞いて、いきなり本番。
手取り足取りの指導を殺陣師から受け、位置などを何度も確認するのかと思ったら、すぐに立ち回りが始まり、そしてうまく出来ている。
後で、前日に稽古を行っていたと読んで、納得。
あの時は、2階建セットが、史上に残る立派なものだとも知らず。

49話の中でも5本の指に入るだろう名場面、局長の名シーン撮影に当って、舞い上がって1日終了。
立ちっぱなしでヘトヘト。